その臭い、口からだけではない⁉~口臭について~
口臭は歯磨きで消せると思っていませんか?
口臭の原因はいろいろあり、複合して発生している場合がほとんどなのです。
口臭を構成するガスは健康であっても飲食の嗜好や生活習慣、体調の変化に応じて発生します。
口腔内や鼻の空洞内に常在する菌や病原菌、体内の臓器による飲食物の代謝の老廃物、臓器の疾患に由来する不良な代謝産物などが口臭の原因です。
飲食と口臭
咽頭が食道を蓋しているため、食べたものの臭いが直接上がってくることはありません。
しかし逆流性食道炎の方や、げっぷをすると胃酸などの臭いがします。
胃が原因の場合、胃潰瘍や胃炎があると食べたものが十分に消化されずに残ってしまうことがあります。
すると食べ物は異常に発酵して悪臭を発生し、この臭い成分が腸で吸収され、血液に取り込まれます。
そして肺を通して卵の腐ったような臭いを発生させます。
アルコールやネギ類、ニンニクを摂取した時も、消化される過程で臭い成分が【腸→血液→肺→呼気】の順に排出されていきます。
ニンニクを食べた後に体内から臭いの原因となる成分が消失するまでにかかる時間は、摂取量にもよりますが、48時間程度といわれています。
喫煙後はタバコ以外の焦げたような悪臭がする?
タバコの煙の中には5000種にも及ぶガス成分が含まれており、これらは肺胞に至り血中に滞留するようになります。
喫煙直後の呼気にはこれらの成分が含まれることによりタバコ臭がします。
それとはまったく異なる異臭が喫煙後しばらく時間が経つと発生します。
タバコの煙の中のタールやニコチン等は悪臭源となる硫黄や窒素元素を含んでおり、これらが口腔内に沈着し口腔内細菌の作用で様々な臭い物質を形成しそれらが混ざり合った結果独特な臭いとなります。
また喫煙中は、口呼吸をしながらタバコを吸っているため、喫煙後の口腔内は乾燥状態になり、タールなどはより頑固に歯の表面や舌、咽頭の表面粘膜にこびりつき、喫煙後しばらく時間が経つとそのタールによって焦げたような悪臭になるのです。
タバコに含まれるニコチンは速やかに口腔内粘膜から吸収され、血管収縮作用が起こり、唾液分泌量も低下してしまいます。
唾液の流れも悪くなり、口腔内の自浄作用が阻害され、タバコを吸っていないときでさえも口臭を引き起こしやすくなるのです。
薬を常飲している場合にも口臭は起こる
医薬品の摂取はいろいろな化学物質を一時的に高濃度で摂取することになります。
医薬品はその有効性を発現させるために高密度の様々な硫黄・窒素成分が含まれる場合が多い為、一般の食品同様に分解された結果、独特な異臭を伴うことになります。
薬そのものに悪臭成分がない場合でも、薬の副作用として唾液分泌を阻害することが多い為に口腔内乾燥が起こり、呼気臭のみならず口腔内からの口臭も起こりやすくなります。
便秘が口臭に?
便秘からの口臭が意外と知られていないのではないでしょうか。
便秘で起こる口臭は、排泄物が腸内で腐敗し悪玉菌による分解で出たガス(腐敗物質)が原因になるため臭いも便に近いものなることがあります。
そのガスが腸から血液に取り込まれ肺へ運ばれ呼気から臭います。
便秘になっている期間が長いほど排泄物が腸内に停滞する時間も長く腐敗物質も多く発生するようになります。
鼻から臭う?
副鼻腔炎を放置していると慢性化して常に鼻が詰まった状態となり、ひどい臭いがする口臭の原因になります。
また鼻水がのどに流れ落ちる症状を後鼻漏といい、口の中が後鼻漏によって粘々すると、細菌が繁殖して口臭の原因となることもあります。
まだまだ口臭の原因はありますが、一番はやはり口の中を清潔に保ち少しでも口臭が発生しないように努めることが大切です。
歯周病・むし歯を放置しているとおいしくご飯が食べられなくなります。
定期検診をうけられてみてはいかがでしょうか。
松山市の痛くない歯医者を目指す
松友歯科クリニック