インプラントのお話
歯を失った場合に行う治療には、ブリッジ・入れ歯の他に、インプラント治療が増えてきました。
言葉は聞いたことがあっても具体的にどのような治療なのかよく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
インプラント治療とは?
インプラント治療は、簡単にいえば、顎の骨に生体とくっつきやすいチタンやチタン合金でできた人工の歯根を埋め込み、それを支えにして歯(被せ物)を作るというものです。
インプラントのメリット
自分の歯に似た感覚で噛める
天然の歯は骨に埋まっており骨とその周囲の組織で支えられています。インプラント治療でも骨にインプラント体を埋め込むため、天然の歯と似た感覚で噛めるようになります。よって、インプラント治療によりお好きなものが食べられるようになるだけでなく、しっかり噛むことによって脳が活性化され、認知症予防にも効果があると言われています。
周囲の健康な歯を守れる
インプラント治療によって埋め込まれた人工歯根は、それぞれが独立した歯となるため、ブリッジや入れ歯のように周囲の歯を削ったり周囲の歯に負担をかけたりすることがないため、健康な歯を守ることができます。
見た目が綺麗
口もとの印象は歯によって大きく左右します。インプラントは、入れ歯のように金具が見えることがなく、見た目も天然の歯と同じ様にきれいになり、会話やお食事の際に口元が気にならなくなります。
丈夫で長持ち
インプラントは主にチタンやチタン合金という金属で作られており、顎の骨としっかり結合します。歯科医院での定期メンテナンスで、歯科衛生士によるプロフェッショナルケアを受け、ご家庭でのセルフケアをしっかり続ければ、長持ちさせることが可能です。
当院では、インプラントを20年以上快適にお使いいただいている方も多くいらっしゃいます。
骨が痩せるのを防げる
天然の歯を失ってしまうと咀嚼した時の力が骨に伝わらなくなり、刺激がなくなった骨は次第に痩せてしまい、周囲の歯にも影響が出ることもあります。インプラント治療は顎の骨に人工歯根を埋め込むため、咀嚼した刺激が顎の骨に伝わり、健康を保つことができます。
インプラントのデメリット
保険外治療となる
インプラント治療は基本的に保険適応外となるため、治療費は他の治療法と比べ高額になります。
しかし、インプラントはメンテナンスをきちんと行えば長期間使用できますので、一定期間で壊れて作り直す入れ歯やブリッジに比べて割高感は少なく、医療費控除を利用すればさらに検討しやすくなると思います。
また治療費は個人差がありますので、インプラント治療を検討される時には、何度もカウンセリングをさせていただき、ご納得いただいたうえで治療を行うようにしております。
治療期間が他の治療方法に比べて長い
インプラントの治療期間は個々の症状によって異なりますが、約4~6ヶ月です。骨の厚みなどが足りず、骨造成などを行った場合には、それ以上かかることもありますが、安全で長期間使えるインプラントの治療を行うためには必要な治療期間でもあります。
麻酔下での手術が必要
インプラント埋入手術は、局所麻酔が必要です。しかし、その種類や使用量は抜歯の時とほとんど同じです。また、重い糖尿病の方や骨粗鬆症の薬を長期間服用している方は、内科・整形外科主治医との事前相談を行ってから安全に行っていきます。
インプラント治療後に必要なこと
治療後は、定期的なメンテナンスを継続し、インプラントの部分だけでなく、全体的な虫歯・歯周病予防をしていくことが大切です。
インプラントの部分は、専用のブラシなども活用して特に清潔にしておくことも重要です。
まとめ
当院は以前より歯科専用CTを完備し、デジタル分析とサージカルガイドを用いて、安心・安全なインプラント治療を行っております。
歯を失った方だけでなく、入れ歯でお悩みの方も、ぜひご相談ください。
美味しいものを食べる楽しみを取り戻し、健康寿命も延ばせるインプラント治療をご検討されてみてはいかがでしょうか。