健康リスクは変わらない!?紙巻タバコ&加熱式・電子タバコについて
紙巻、加熱式、電子タバコ・・・最近様々な種類のタバコが増えていますよね。
みなさん、「タバコはリラックスやストレス解消になる」「加熱式タバコなら健康への害が少ない」と思っていませんか?
今回は、もしかしたら誤解しているかもしれない最新のタバコの知識をチェックしてみましょう。
INDEX
タバコはリラックスやストレス解消になる?
これは脳が幸せを感じる仕組みに関係しています。
本来、「よいことがあった!」という刺激が脳に伝わると、アセチルコリンという物質が出てきます。
アセチルコリンは脳内の神経に結合し、ドパミンが分泌され、それが幸福感を生み出すのです。
しかしタバコを吸うと、アセチルコリンによく似た物質ニコチンが肺から血流に乗って脳の神経に結合します。
すると、“よいことが何もなくても”神経が興奮してドパミンが分泌されるため、幸福感を生み出します。
「タバコを吸う=幸せを感じる」と脳が錯覚しているにすぎません。
喫煙を続け、いつも脳にニコチンがやってくるようになると、アセチルコリンが神経と結合しにくくなってきます。
そうなると「タバコと吸わないと幸せを感じない、リラックスできない」という脳の仕組みになってしまうのです。
タバコはお口の健康にも影響する?
タバコの煙には約200種類の有害物質が含まれ、そのうち約70種類が発がん性物質です(紙巻の場合)。
タバコに含まれるニコチンや有害物質は、お口にも害を与えます。
【喫煙との関連が報告されているお口の病気・トラブル】
★については松友歯科クリニック歯科ブログの過去記事「歯周病と喫煙の関係」、
「大切なお子さまのお口の健康のために~禁煙のすすめ~」をぜひご覧ください。
加熱式タバコは紙巻タバコより害が少ない?
加熱して発生する有害な液体の微粒子(エアロゾル)を吸っているのです。
日本では、アイコスやグロー、プルームなどが発売されています。
実は、含まれるニコチンなどの有害物質の量は紙巻タバコとほとんど変わりません。
また、加熱式タバコには、プロピレングリコールやグリセロールといった特有の化学物質もあり、その影響はまだ明らかになっていません。
発がん性物質も依然として含まれているので、害が少ないとは言い切れないのです。
電子タバコは紙巻タバコより害が少ない?
電子タバコは、カートリッジに入ったリキッド(グリセロールや香料が入った溶液)をバッテリーで加熱して、そのエアロゾルを吸う仕組みです。
日本ではそれほどメジャーではありませんが、世界では電子タバコが主流になっており、とくにアメリカでは肺機能障害や死亡例が急増しています。
深刻な健康被害が相次いで報告されていることから、害が少ないとは言えません。
このようにタバコの種類を替えても有害であることがわかります。
ニコチンの依存は根深いため「どうしてもやめられない」という人は多いかもしれません。
ですが、禁煙すれば口腔疾患は大幅に減り、全身の健康リスクも低下します。
そして家族や友人といった周りの人の受動喫煙のリスクもなくなります。
喫煙者の方はこの機会にタバコ一本からでも減らしてみませんか?