歯並びに影響する癖の話
歯列矯正をする時は、あらゆる矯正器具を使用して少しずつ力をかけて歯牙を移動していきます。
動くスピードは1カ月に0.5~1mm程度。
歯は長時間力をかけると動きます。
歯列矯正を始めるにあたり、注意して頂きたいのが歯並びに影響する癖です。
INDEX
口腔周囲の癖について
舌の癖
舌の筋力低下が原因であることも多いのですが、飲み込みの際に舌が前歯の裏側を押し出すようにして飲み込む舌突出癖。
本来飲み込みの際は、舌の先が上顎についた状態で飲み込みますが、それが上手くできずに前に突出してしまう状態です。
低位舌の原因でもあり反対咬合、活舌やドライマウス、いびきの原因になる可能性も考えられます。
舌の癖は、MFT(口腔筋機能療法)により改善が期待できます。
唇の癖(咬唇癖)
上下口唇を巻き込むように噛むことで、上前歯突出や交叉咬合、前歯部内側傾斜など前歯部の歯並びに影響しやすいです。
唇の癖は無意識で行われることが多く、何かに集中していたり、緊張を感じたりしているときに目立ちます。
身体の癖について
吸指癖(指しゃぶり)
親指などを咥えて吸う癖
上前歯が突出し、下前歯の後傾斜が起こり前歯同士が噛み合わなくなる開咬の原因になります。
3歳くらいまでは問題ないとされていますが、4歳を過ぎても続く場合は注意が必要です。
頬杖・うつぶせ・横向き寝
長時間同じ体制をとることで、歯への力がかかり、顎の位置がずれたり歯列に影響してしまう可能性があります。
口呼吸
鼻詰まりなどで一時的にしていることもありますが、慢性的に口呼吸していると歯列に影響を及ぼします。
鼻呼吸ができないことにより、気道確保する為に舌が本来の位置よりも全方位を取ることが多く、下顎前突や上顎前突、開咬などの咬合異常の原因になります。
口呼吸改善のトレーニングに有効とされている『あいうべ体操』
あいうべ体操を毎日行うことで、口の周りの筋肉を鍛えることができます。
「あー」口の周りと舌につながる筋肉を鍛えます。
なるべく口の形が円形になるように思い切って大きく口を開けましょう。
「いー」口の周りと顔、首の筋肉を鍛えます。
口を思いきり横に開き、首から胸にかけての動きを確認してみましょう。
「うー」口を閉じるのに重要な口輪筋を鍛えます。
口を尖らせ、唇と口を思いきり前に突き出しましょう。
「べー」舌の筋肉を鍛えます。
舌の先端を顎の先まで伸ばすような気持ちで下に伸ばしましょう。
時間の目安は1セット5秒。毎日ゆっくり行うことが重要です。
まとめ
当院では、それぞれの癖を確認し、ご自身に合ったトレーニングをお伝えさせていただきます。
気になるお口の悩みがありましたら、お気軽にご相談くださいね♪