根管治療の回数はどれくらい?回数が必要な理由と減らす方法の解説

  • 歯にいい話

こんにちは。愛媛県松山市にある松友歯科クリニックです。

根管治療は、歯科治療のなかで難易度が高く、時間がかかる治療です。そのため、何回くらい歯科医院に通院しなければならないのか気になる方もいるでしょう。

回数が多いからといって治療を受けなかったり、途中でやめたりすると歯を残せなくなる可能性があるため注意しなければなりません。

では、根管治療にはどれくらいの回数が必要なのでしょうか。また、どうして複数回の治療が必要なのでしょうか。

今回は、根管治療の回数について解説します。複数回治療をする理由や治療の流れについても解説しますので、これから根管治療を受ける予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

根管治療とは

根管治療のイラスト

根管治療とは、虫歯や外傷などで歯の神経(歯髄)が感染したり壊死したりした場合に、その神経を取り除く治療のことを指します。

根管治療の目的は、感染した歯髄を除去し、根管内を無菌状態にすることです。これにより、歯の痛みや腫れを改善し、歯を残すことができます。根管治療を行わずに放置すると、最終的には抜歯が必要になることもあるため、早期に治療を受けることが重要です。

根管治療が必要になるケース

歯の中には歯髄と呼ばれる神経や血管を含む組織があり、これが細菌に感染すると根管治療が必要になります。具体的には、以下のようなケースが挙げられます。

  • 歯髄炎を起こしている場合
  • 根管治療後に再感染を起こした場合
  • 歯の外傷により歯髄が損傷した場合

このような状態を放置すると、感染が周囲の骨にまで広がり、歯を失うリスクが高まります。そのため、できるだけ早期に根管治療を受けることが大切です。

根管治療の回数はどれくらい?

根管治療を受ける日本人女性

根管治療の回数は、歯の状態や感染の程度、根管の複雑さなどによって異なります。歯を削り、根管内を洗浄・消毒するまでにかかる回数は、前歯の場合は2〜3回程度、奥歯の場合は3〜4回程度です。

前歯の根管の本数は基本的に1本ですが、奥歯は前歯よりも根管の本数が多く、また複雑な形をしているため治療の回数が多い傾向にあります。また、感染が重篤な場合にも、さらに回数が増える可能性があるでしょう。

その後、歯の機能を回復させるために被せ物を装着します。根管治療後、被せ物を装着するまでには3回ほど通院が必要になります。よって、最初に歯を削ってから被せ物を装着するまでにかかる回数は、前歯の場合は5〜6回程度、奥歯の場合は7〜8回程度です。

根管治療後に再感染を起こすと、再治療が必要となるため注意しなければなりません。

根管治療に回数が必要な理由

虫歯治療のイメージ

根管治療で最も重要なのは、感染した神経を取り除き、根管内の細菌をしっかりと除去することです。

しかし、細菌は根管の奥深くや複雑な構造の中に潜んでいることがあります。また、根管が細く曲がりくねっていたり枝分かれしていたりすると、器具が届きにくいため、洗浄が難しくなります。

そのため、1回の治療では完全に除去しきれないことが多く、数回に分けて丁寧に洗浄・消毒を行う必要があるのです。

根管治療の回数を減らす方法

 根管治療の回数を減らすポイント

歯科医院に何度も通うのは大変であるため、できるだけ治療回数を減らしたいと考える方もいるでしょう。では、根管治療の回数を減らすにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、根管治療の回数を減らす方法について解説します。

なるべく早期に治療を受ける

まず重要なのは、なるべく早期に治療を受けることです。虫歯を放置して神経や歯の根の先端にまで炎症が広がると、治療がより複雑になり回数も増えてしまいます。

早期に治療を受けることで、症状が進行するのを防ぐことができ、治療回数を減らせる可能性があります。歯科医師から根管治療が必要と診断されたら、できるだけ早く治療を受けましょう。

技術力や設備の整った歯科医院を選ぶ

歯科医師の技術力や設備も治療回数に影響します。根管内は非常に複雑な形をしており、正確に治療を行うためには整った設備が必要です。また、歯科医師の技術力がなければ、再感染を起こすリスクが高まり、それによって再治療が必要になるケースもあるでしょう。

根管治療をスムーズに進めるためには、設備が整っている歯科医院で治療を受けること、また経験豊富で技術力がある歯科医師のもとで治療を受けることが重要なのです。

自由診療で治療を受ける

根管治療の回数を減らすために、自由診療の治療を受けるという方法があります。保険診療の場合は、治療時間や使用できる器具・薬剤などに制限があります。

一方で自由診療の場合は、最新の精密機器や精度が高い材料を使用できます。また、治療時間にも制限がないため、時間をかけてじっくりと治療ができます。これによって、保険診療よりも治療の回数を減らすことができるのです。

保険診療に比べて費用は高額ですが、再感染を起こすリスクも低くなるため「できるだけ早く治療を終わらせたい」「再感染を防ぎたい」と考える方は自由診療での治療を検討してもよいかもしれません。

根管治療の基本的な流れと治療内容

根管治療を受ける女性

根管治療に回数がかかることはわかったけれど、実際にどのような流れで治療を行うのか気になるという方もいるでしょう。ここでは、根管治療の基本的な流れについて解説します。具体的に根管治療は以下のような流れで進められます。

精密検査を行う

はじめに精密検査をして、お口の中の状態を確認します。レントゲン撮影やCT撮影なども行い、根管の状態も確認したうえで歯科医師が治療計画を立てます。

抜髄を行う

抜髄とは、歯髄を除去することです。麻酔をしたら、専用の器具を使用して歯を削り、歯髄を露出させたら、取り残しがないように慎重に除去していきます。

洗浄・消毒を行う

歯髄を取り除いたら、根管内を洗浄・消毒します。ここで、洗浄と消毒がしっかりできていないと、再発する恐れがあるため、徹底的に行います。

根管内に薬剤を入れる

根管内を洗浄・消毒したら、薬剤を入れます。その後、次の治療まで仮蓋をして細菌が侵入しないようにします。根管内の洗浄から薬剤を入れる工程を何度か繰り返して、細菌を徹底的に除去するのです。

根管内を密封する

洗浄と消毒を繰り返し、根管内がきれいになったら専用の充填材を入れて密封します。充填材をすき間なく詰めることで、再感染が起こりにくくなります。

土台を立てて被せ物を装着する

根管内を充填材で密封したら土台を立て、被せ物を装着して歯の機能を回復させます。被せ物には、金属やプラスチック、セラミックなどいくつか種類があり、ご自身に合ったものを選択できます。

まとめ

根管治療をして健康な歯になった人

根管治療は、虫歯などで感染した神経を取り除き、歯を保存するために不可欠な治療法です。

治療回数は歯の状態によって異なります。歯を削って歯の神経を取り除き、根管内を洗浄・消毒するまでにかかる回数は、前歯で2〜3回、奥歯で3〜5回程度です。くわえて、被せ物を装着するまでには3回ほど通院しなければなりません。

複数回の治療が必要になる理由は、根管内の細菌を徹底的に除去し、再発を防ぐためです。根管治療では、歯髄を除去したあとに根管内の洗浄・消毒を繰り返してきれいにしていきます。

治療の回数をできるだけ減らすためには、重症化する前に治療を受けることが大切です。また、自由診療を選択すること、設備の整った歯科医院を選ぶことで治療の回数を減らせるでしょう。

根管治療を検討されている方は、愛媛県松山市にある松友歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

当院では、一般歯科や小児歯科・小児矯正、ホワイトニング、インプラントなど、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、お電話でのご予約もお待ちしております。

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