むし歯予防だけじゃないお子様の定期健診!

  • 歯にいい話

こんにちは。愛媛県松山市にある歯医者「松友歯科クリニック」です。

お子様が歯医者さんに来るタイミングのひとつに、幼稚園や学校での歯科検診で虫歯が見つかって通いだすという経験をされた方も多いのではないでしょうか?

わたしも子どもの頃そうでした。

大人になると歯周病の予防のためだったり、歯を白く保ちたい、今ある歯を大切にしたいなどの理由で定期的にメインテナンスに来られる患者さんが増えています。

では小さなお子様は?子どもの歯である乳歯は虫歯になっても大人の歯である永久歯に生え変わるから虫歯が見つかってから歯科受診したので大丈夫なんでしょうか?

子どもの頃から定期的にメインテナンスを行うメリットをいくつかご紹介させていただきます。

1 お子様が歯医者さん好きになる

小さいころから通っていると、お子様にとって歯医者さんに通うのが生活の一部になっていきます。

虫歯になってからはじめて歯科受診を経験すると、お子様には人生で初めて来た場所で、初めての治療を受けることになります。どうしても緊張したり怖がってしまいがちです。歯医者さん=痛いところといったマイナスなイメージが残ってしまうと、大人になってからもなるべく行きたくないと足が遠のいてしまうかもしれません。

虫歯がない時から通いはじめていれば、雰囲気や歯科で使用する器具に慣れる時間をつくってあげることができます。最初に怖い思いをしないので歯医者さんは苦手なところではなく楽しいところになり、もし治療が必要になったとしてもスムーズに治療に進める可能性が高くなります。さらに大人になってからも継続する歯科受診につながります。

2  お子様の歯磨きが上手になる。仕上げ磨きが楽になる。

お子様の発育に応じて歯ブラシの当て方、動かし方をお話しします。

実際にお子様と一緒に歯磨き練習することができますし、子どものころに身につけた歯みがきの習慣はその後お子様が自分の歯を守る上で役立ちます。

さらに、お子様を虫歯にさせない大切な毎日の仕上げ磨きのポイントをお伝えしたり、お悩みへのアドバイスができます。

毎日お風呂に入って体を清潔に保つようにお口も体の一部なので毎日キレイにする習慣を小さい頃から育むことができます。

3  永久歯の数が正常かをみてもらえる。

永久歯は親知らずを除くと28本ですが、生まれつき生えてくる永久歯の数が少ないお子様もいます。反対に生まれつき生えてくる歯が多い過剰歯のお子様もいます。

お子様の歯が顎の中でどう育っているかレントゲンで調べることができます。もし生えてこない永久歯があることが早めにわかると、今ある乳歯を大切にしていく必要がありますので、虫歯にさせないようにケアしていきましょう。

さらに、永久歯への生え変わりがうまく進んでいるか確認することができます。

まれに永久歯が生えてくる方向がまっすぐでないことがありますが、そういう場合は早期に乳歯を抜歯して永久歯の生えてくる方向を修正したり、歯肉を切って永久歯を引き出して、生えてくる方向を修正してあげることもできます。

4 お口の機能の育ち具合を見てもらえる

お口の機能には、食べる、飲み込む、話す、呼吸する、といったものがあります。

この機能は子どもの頃から少しずつ身について育っていくものです。お口の機能がまだ十分に育っていないと、お口ポカン(口唇閉鎖不全)になっていたり、ブクブクうがいができなかったり…滑舌が良くなかったりすることがあります。

低年齢では難しいものも少しずつできてくるようになってきますが、お口の機能の育ちが遅れているお子様も増えてきているようです。定期健診で年齢が状態に応じた機能改善方法をお伝えすることもできます。

お口ポカンの原因と改善方法

お口ポカンの原因として、口呼吸になっていることが関係あるといわれています。

マスクをする時間が長くなると、鼻呼吸だと苦しいので口呼吸になりやすく、口呼吸をしていると、口を開けたままになり口腔内が乾燥。さらに唾液が少なくなってお口の中の浄化作用が低下、唇が荒れる、口臭などの症状が出てくることがあります。

また鼻咽頭疾患が関係していることもあります。

・口蓋扁桃肥大、咽頭扁桃肥大、
・副鼻腔炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症などによる鼻閉

このような鼻咽頭疾患がある場合はまず、鼻呼吸できる状態か確認が必要になりますし、耳鼻咽喉科へ受診をお勧めすることもあります。

他には、形態的な問題、不正咬合によるもの、口腔周囲筋に原因があるものがあります。

形態的な問題(不正咬合)が関係している場合は矯正治療が必要になります。

顎の成長が終わってから始める矯正もありますが、顎の成長期に行える矯正もありますのでお気軽にご相談ください。

鼻咽頭疾患、不正咬合などの形態的な問題がないけれども日常的に口呼吸が習慣になっている場合は、鼻呼吸に切り替えていく意識をもつことから始めていきます。さらに舌を上顎のくぼみに置いて唇を閉じ、鼻から大きく息を吸って肺を膨らませ、鼻からゆっくり吐き出す深呼吸を行うと鼻呼吸の習慣化につながり、正しい深呼吸が行われると自然と舌の位置が低くなることを防ぐことにもつながります。

更に、舌のエクササイズを行なっていきます。

舌のエクササイズのひとつに、お子様が小さい頃に親御さんと一緒にできる「ベロタッチ」があります。歯ブラシの毛先で舌の先端、右横、左横をゆっくり2、3回しっかり押して舌に適度な刺激を加えてあげて舌の育ちを促すことができます。

また、舌をベーと出してもらったり、上顎にクルンと動かす動きは筋トレになります。舌も筋肉なので地道にトレーニングすることによって可動域が広がってきます。とくに上顎にクルンとタッチすることが苦手なお子様は、「ラ・ラ・ラ」と発音練習もおススメです。

他にも

①舌の先を上顎につけた状態で、舌全体を上顎に吸い付ける。
②上顎に舌を吸付けたまま、ゆっくりお口を大きく開けて舌小帯(舌の裏側にあるすじ)を伸ばす。
③舌で上顎を弾くように ポン と舌を鳴らす

といったエキササイズもあります。

このように、お子様の定期健診は虫歯予防だけでなくお子様の良好な歯並びやお口の機能を改善していく機会にもなります。

松友歯科クリニックでは、咬合育成や小児矯正も数多く行なっておりますので、気になる方は是非ご相談ください。

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